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I believe you. 「あーもうっ、むかつくったら!」 壁に向かって叫ぶ少女がいた。 名前は。誰もが羨むテニス部レギュラー陣の一人・越前リョーマの恋人である。 その日さんは大層ご立腹だった。 原因は目の前で飄々としている、恋人・越前リョーマである。 あまりの荒れようで今にも壁を蹴っ飛ばし穴でも開けそうな勢いである自分の恋人を、リョーマは溜息交じりに見た。 「そのくらいにしなよ・・・」 止めても聞かないやつだと判っているが、せめて壁を蹴るのは止めさせようと声を掛ける。 「リョーマ・・・アンタ悔しくないわけ!?」 が怒っているのは部活前怪我をして保健室に行っていたリョーマが帰ってきた後から。 手当を終えたリョーマに襲うわんばかりの迫力で詰め寄った。 「むかつくよ?でもここでいってても仕方ないし。と違ってオトナなの、俺は」 どーせ子供ですよーっとはリョーマに向かってあっかんべをした。 そんなとこが子供なんだって・・・と思いつつもついつい可愛いなどと思う自分がいる、とリョーマは思った。 リョーマのこの怪我は先程いきなり来た知らない男にやられたものだ。 (確か…山吹中三年亜久津とか言ったっけ) ぼんやりと髪を上に立たせたいかにも自信過剰そうな男の顔を思い出す。 「よくもあたしのリョーマに手を出したわね〜〜ただじゃおかないんだから・・・こうなりゃ山吹中まで行って・・・っ」 この言葉に焦ったのはリョーマである。 あんな危険な男のもとへ可愛い彼女を差し出していいものか。 さらに山吹中にはを執拗に狙うあの千石もいるのだ! 「・・・わざわざ山吹まで行かなくても決勝であたるよ。それともは俺たちがその前で負けると思ってんの?」 こういう言い方をすればは引くと判っている。 予想通り、は不満そうな顔をしていたがその場は納まった。 「心配して腹減ったな。帰りにハンバーガーでも食いにいかね?」 桃先輩が言った。 「いいなっ、桃ちゃん先輩、あたしもご一緒していいですか?」 「いいねえ〜、桃っ!俺もっ」 隣にいたと後ろから来た英二先輩が言った。 英二先輩を見てリョーマと桃は顔を合わせてにや〜っとする。 この前のすっぽかされたあの約束を果たして貰おうと。 「容赦ないなっオマエラっ」 半泣きな英二を横目には申し訳なさそうにする。 「あの、英二先輩、あたしまでよかったんですか・・・?」 「ちゃんはいーのっ!気にしないでにゃ」 にこっと猫みたいな人懐っこい笑顔を向けられ、はいただきます、と大きく一口噛り付いた。 「あれ?タカさんじゃん」 言われた先を見るとタカさんがファミレス店内に一人入って行く。 何故かその場にいた乾先輩も合流して五人も店内に入った。 中に入って様子を伺っているとなんとあのタカさんが女のひとを連れてさらに泣かせている! そして・・・ (もうひとり・・・?どっかでみたような・・・) 「あっあいつ・・・」 リョーマの顔を見ると食い入るようにじっとその男を睨んでいる。 「あ!リョーマに怪我負わせたやつ・・・!」 はやっと直視出来てその存在を確認する。 「タカさん、知り合いだったんだ・・・!」 酷いことにあの亜久津とかいうやつ、タカさんに水をかけた。 信じられない。 の中で怒りがふつふつと沸き起こる。 帰り際横を通ったところをリョーマがさっきのし返しといわんばかりに足かけをした。 (ナイスっ!!リョーマ!) は心の中でリョーマに拍手する。 「さっきはどーも。自己紹介がまだだったよね。青学1年、越前リョーマ。よろしく」 (ちょっとぉ〜〜〜リョーマっ、何よろしくやっちゃってんのよ〜〜〜) 「ちょっ・・・」 思わず食ってかかろうとしたをリョーマの背中と、後ろの乾が口を塞いだ。 暫く無言だった亜久津が口を開く。 「ハッハッハァー。最高じゃねーの。この1年坊主は。決勝までくりゃ遊んでやるよ」 ブチッ は口を塞ぐ乾の手をどかして言った。 「アンタがリョーマに遊ばれるのよっ!リョーマは強いんだから!アンタなんかに負けないんだからーーーっ!!」 ギロ・・・と亜久津がを睨む。 ギッとも亜久津を睨み返した。 ツカ・・と亜久津がリョーマの後方にいるに目線を向け近づいた。 通路で至近距離で2人が対峙する。 「オマエ、誰だよ?誰に向かって物言ってんの?」 「アンタに決まってんでしょ」 目線が絡み合う。今にも殴ってきそうな亜久津にもは平然と向かっていった。 「最高じゃねーの」 もう1度その台詞を言って・・・の目の前が暗くなった。 「・・・決勝まで来い」 ふっとの顔に息を吹きかける。 その台詞を残して亜久津はその場を去った。 「・・・・・・?」 「・・・リョーマっ」 後ろを振り返ってはリョーマに抱きついた。 「あたし、今、アイツに何されたの・・・?」 リョーマの見ている前で。 は亜久津の・・・他の男にキスされたのだ。 「は悪くないから・・・泣くなよ」 ぎゅとを抱き締める手に力が入る。 は顔を見られないようにリョーマの胸に強く押し当てた。 「?顔上げて」 リョーマはチラと後ろの先輩たちを振りかえり、を隠すように立ち位置を微妙に変え、顔を上げたにゆっくり優しいキスをした。 「・・・リョー・・・?」 「消毒」 は顔を赤くしてバカ、と小さい声で言った。 アメリカ育ちのリョーマは平然としている。 「ホラ、帰るよ!」 の手を引いてリョーマは店を出た。 「あ、じゃ、あの、先輩たち。お疲れさまですっ」 「リョーマっ、歩くの速いよ!」 「あ、ゴメン」 「ううん・・・あたしこそゴメンね」 「何で謝んの?」 「だっていつだってリョーマに迷惑かけてばっかりで・・・・・・」 「迷惑なんかじゃないってば・・・」 「何?」 「何でもない。アイツは俺がやっつけるから」 「うん!絶対ね!あたしはリョーマが勝つって信じてるよ!」 それが達成されるのは――― ―――都大会決勝 ------------- 空ノベル恒例*おまけ。 「でさぁ・・・」 「何スか、エージ先輩」 「俺たちって一体何だったのにゃ?」 「さぁ・・・すっかり忘れられてるっスよ」 パタン。 と後ろで乾がノートを閉じた。 「今日のいいデータが取れた・・・楽しみだな、都大会・・・明日からまたメニューを厳しくしなくては」 げげっ、とそれを聞いた3人のレギュラーが顔を引きつらせる。 「あ、そういえば」 「どうしたんだ、桃?」 「タカさんとあの女のひとってどんなカンケー何スか?」 ・・・・・・。 一同はすっとタカさんに目を向け。 タカさんはその場から急いで逃げ出しました。 おわり。 written by koo hiduki ..... 王子です、途中あまりのかっこよさにクラクラと・・・(をい) 亜久津サン初書きですよっ!ジャンプではついに決着ついちゃいましたネ! ・・・なんか空さん世の中から遅れてる? 越前:「何、今更そんなことに気付いたの?」 はっ!・・・リョーマくん!!アトガキにキャラが登場するのって夢だったのですよ! 越前:「別にアンタのために来たわけじゃないし。大体こんな駄文で が気分を悪くして2度と来てくれなくなったらどう責任取ってくれるわけ?」 (空逃亡) 越前:「あ、逃げた・・・。、よかったらまた俺に会いに来てよね」 |