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rain × RAIN その日は朝から雨が降っていた。 「雨・・・やまないにゃー」 「・・・そうだね」 3−6。 青学テニス部のレギュラーである2人―――天才不二周助と黄金コンビの片割れ菊丸英二が在籍するクラスだ。 今日は雨のためにコートがびっしょり濡れてしまい練習ができない。 先ほど大石がそれを伝えにきてから、2人はしばらくこうして教室の隅で動こうとはしなかった。 「・・・帰るかにゃー」 家に帰れるというのにあまり乗り気でない英二の様子に不二はクスっと頬を緩ませた。 「川島サン・・・」 「え?何?」 「不二のこと好きなんだって」 川島サンとは同じクラスで学年1の美人といわれている川島香夏子のことだろう。 「へえ・・・」 「へえ、ってそんだけ?」 「うん?だってボクは別に彼女のこと好きとか思ってるわけじゃないし」 学年一の美人に迫られても学校内1,2を争う美少年はなびきもしないらしい。 「不二はさ、そういうことに興味がないの?」 まー健全な男子中学生なら色恋沙汰の1つや2つ、しかも不二たちレベルのものなら何個あってもいいだろうが・・・ 「・・・興味なくはないよ・・・?」 ニッコリ。と綺麗な微笑を返す。 そうだよにゃー、と英二は話を続ける。 「中3にもなってキスしたこともないにゃんてにゃー」 キスってどんな味なんだろう?と真剣な顔つきで聞いてくる。 「不二は、したことあるんだろ?どんなカンジ?」 どんなカンジと聞かれても。 そんなもんいちいち憶えているわけないし、言葉で表すのもむずかしい。 「じゃぁさ」 「うにゃ?」 とそこで不二は机に肘を立てて座っていた菊丸の顎にそっと手を添えた。 「験してみる・・・?」 「へっ・・?」 ゆっくり不二は英二の唇に自分のそれを近づけていく。 「ちょっ・・・まっ!」 英二は慌て過ぎて椅子から転げ落ちた。 「いってぇ・・・・・・んんっ、」 床に倒れこんでいる英二の上から覆い被さるようなカタチで不二は唇を塞ぐ。 「ん・・ふっ・・・・・・は、ぁっ・・」 強引に口をこじ開け侵入してくる舌に英二は抵抗しようとするが段々それも弱まっていく。 「・・・ね、これがキスの味」 やっと解放されて英二は真っ赤になって不二を見た。 「い、いきなり何すんのさーっ」 「ボクは英二が好きなんだ」 「へっ・・・好きって・・・」 「だからね・・・」 するぅっと不二の指が英二の制服にかかる。 丁寧に外されていく上着のボタンを見ながらそれでも抵抗することも動くこともできなかった。 不二の、目が、まっすぐ自分を射抜いていたから。 「英二・・・好きだよ・・・」 ちゅと軽く唇にキスを落とし、首筋に唇を押し当てる。 「ちょっ・・・不二、、っ跡付いちゃうってばっ!!」 「ん・・・?」 「不二ってば・・・誰か来たら・・・っ」 「誰も来ないよ・・・」 その自信どっからくるんだ!? ってゆうかそんなトコ触るなってば・・・! 「・・・く・・・・・」 英二は声を出さないように必死に堪えた。 それを見た不二は少しおもしろそうに見た。 「・・・声出しても大丈夫だよ・・・?雨の音で聞こえないから・・・」 「・・・ココ教室だし・・・!」 「うん」 「だってっ・・・」 このままじゃマジで不二に犯されるッ! 「も〜〜〜〜〜〜オレお婿に行けなくなっちゃうよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」 沈黙。 「だから?」 「だ、だからって・・・(半泣)」 「大丈夫だよ。ボクが貰ってあげるからv」(ニッコリ) にゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! 英二くんの運命コレいかに。(笑) さぁぁぁぁ・・・・・・・・ 遠くで雨の音がする。 止む気配を少しも見せずに、むしろ強くなっているようである。 3−6教室には影が2つ。 追うものと、追われるものと。 さっきまで迫ってた不二は自分を見たまま動かない。 だから、自分も、動けない。 なんでだかわかんなかった。 嫌なら逃げればいいのに。 逃げることはいまなら簡単に出来るのに。 それでも英二はその場を離れることが出来ずにいる。 視界の端にさきほど不二に脱がされた自分の制服が見える。 素肌に触れる、教室の床の冷たさが心地よい。 「・・・は、」 英二はゆっくり口を開いた。 小さな声で呟く。 「不二は、俺が、ホントに好きなの?」 自分が答えに何を望んでいるのかも分からず紡いだ言葉はそれ。 「好きだよ」 即答で返ってきたのはその言葉。 真剣に言っているのはちゃんと伝わるんだ・・・ 「・・・だから」 何も言おうとしない英二に不二は言葉を続ける。 「英二が欲しいよ・・・英二は、ボクが嫌い?」 自分が好きで、自分を欲しいと述べてくる相手に答えを持っていなかった。 不二が嫌いか問われればその答えは否。 けど・・・ 「エージ・・・」 「・・・・よ」 「え?」 「いいよ・・・俺でいーんだったら不二にあげる」 それがOKの合図だった。 始めはただの友達だったのに。 それがどこで変わってしまったのだろう。 それでもボクは君を追って、君には嫌われたくないと思う――― 不二の冷たい手先が自分の肌を伝うのを感じる。 その冷たい手も床の冷たさも、とても心地よくて。 「エージ、好きだよ」 そうやって囁かれるのが妙にくすぐったい。 どくん、どくん。 心地よさが英二の身体の中を這って行く。 我慢できない程に、どうしようもなくて。 「大丈夫だよ、ボクがちゃんと教えてあげるから・・・そんなに怖がらないでよ」 怖がっていたつもりはなかったけれども。 それでも少しだけ自分の身体が震えていたことに気付いた。 「え・・・はぁっ・・・ん、」 不二は優しく、英二の足を開かせた。 「え・・・ウソ」 「なに?」 「・・・舐めん、の?」 「何で?気持ち良くない?」 そう言いながらペロ。と不二の舌が英二を撫でる。 「ひゃっ・・・」 ゾク。ゾクゾク。 信じられない。でも身体は求めているのを感じた。 「エージ」 どくん。 「あのね・・・まだ聞いてないんだけど」 どくん。 「エージは、ボクが好き?」 俺は、不二が・・・ いっぱいいっぱい一瞬の間に考えた。 いままで不二とあったこと。 不二の、この手を離したくないから、だから・・・ 「すき。」 これが、答え。 「良かった♪」 不二は自分の指を軽く濡らしてそれを俺の中に突っ込んだ。 「いっ・・・」 「我慢して。気持ちよくなるから」 いつもいつもこれからも。不二と一緒にいたいから。 それって好きってことで良かったのかな? 「ごめん・・・もう我慢出来ないや」 ちょっと悪びれたような不二の顔。こんな顔見たことない。 普段絶対こんな顔しないから。それがなんだかちょっぴり嬉しい。 「行くよ・・・」 「イタっ・・・」 「すぐ慣れるから・・・」 安心させるように不二が笑った。 「ちょっと動くよ・・・」 痛いけど・・・優しい不二の顔が妙に嬉しくてなんだか顔がにやけてきた。 「不二ー。キスして・・・っ」 声を絞り出して懇願する。当たり前だけどすぐに応えてくれる。 口で塞がれて舌が入ってきた。ディープキス。 「んっ・・・あ・・・っ。不二ぃっ・・・」 「エージ?大丈夫?」 気遣うようにしている不二も珍しくて。 なんだか笑えて来てしまった。 「はは・・・っ」 「どうしたの?」 「なんでもない。不二・・・、俺ね・・・」 『周助が、好きダヨ。』 赤くなった不二を見たのも初めてだった。 written by koo hiduki ..... もちろんですが香様に捧げます。いつもアリガトウ(合掌) つーか川島香夏子って誰・・・(ホントだよ) |