|
St. valentaine Day 『小さくても構わないよ。大きさじゃないから』 昨日、そんなことを言われた。 もちろん、あのニッコリとした微笑で。 何か求められているのも判ったけれど、不二先輩はそれ以上何も教えてくれなかった。 あと、 『君は人気ものだろうね―――………かな』 最後がよく聞き取れなかった。 聞き返すとなんでもないと頭を振った。 俺の聞き間違いでなければ、 『―――“耐えられる”かな』 と、そう聞こえた。 小さい、だの大きい、というのが日本語でsmallとlargeで形のことやなんかを示すのは知っている。 この場合何の「形」のことを言っているのか。 桃先輩やカチローとかに聞いてもみんな笑うだけで教えてくれなかった。 深く詰め寄ることも出来ないので、結局リョーマは答えを得ることなくさ迷ったままだった。 すべてを理解したのは放課後のことだった。 「リョーマくん。これ貰ってくれる?」 「越前君、これ貰ってください」 部室から着替えて外に出た時だった。 何人かの女生徒に綺麗な包みの箱を差し出された。 自分は今日誕生日ではない。 自分が手を伸ばさないからといって差し出された箱は彼女の方戻る気配もない。 そう言われても見知らぬひとから何のためかも判らないのにいきなりプレゼントされるのに戸惑った。 「貰うだけ…でいいの?」 そう、リョーマが問い掛けたところで――― 「悪いけど。貰えないから」 そうきっぱり断る声が上から聞こえた。 よく聞きなれた―――不二先輩の声。 そしてそのまま彼女たちから姿を隠すように手を引かれ戸惑う。 まだ、よくわからない。 でも、気付くべきだった。 クラスの女子が浮きだってたこととか、ひやかしを受けていたクラスメートがいたことや。 ……………絶対零度。 そんな空気が漂っている。 「………不二先輩?」 「…しっかり手を出す輩がいたなんてね」 にこ、と綺麗に微笑む様が異様に怖かった。 沈黙を破ったのはリョーマで、それはその場をしらけさせるには充分な一言だった。 「あの、今日、何かあるん…スか?」 しーん。 仕方ないので、不二先輩の方を見る。 先輩は「バレンタインでしょう」と箱を忌々しそうに見ながら言った。 「バレン……なに?」 「バレンタイン」 「バレンタ…ンって何?」 「え?」 まさか本当に知らないの?と確認するように言われちょっといらだったように「何それ」と返す。 そこでふっと笑い出だした。 「先輩?」 「今日はね、好きな人に想いを伝える日なんだよ。チョコレートっていうプレゼントをあげることで」 受け取ればOKという暗黙の了解。 「じゃぁ…受け取らなくてよかったんだ」 「先輩しか受け取れないし」 多分、そういうこと。 「ごめん…チョコがなくて」 そういうと口の中に小さなチョコを放られた。 すかさず不二は唇を重ねる。 甘い、甘い、チョコのキスだった。 written by koo hiduki ..... タイトルにやる気のなさの感じますね…そんなことないです…ハイ。 あれ…僕ってバレンタインの話書いたことなかったでした…? 記憶がありません〜。あ〜もうすぐ不二様誕生日だなぁ…(遠い目) |