ヤキモチ



「なんであんな動きできるんだっ!?」

「すげー」

   ・
   ・
   ・

エトセトラ。そんなん俺にはどーだってイイ。




試合中に菊丸先輩がアクロバティックプレーを見せた時にまわりの連中から聞ける台詞(の一部)。

そりゃー先輩はスゴイし?
あのプレースタイルを見て感嘆の声の1つや2つ出ない方がおかしいと思うケド。

ケド、

自分の恋人が大勢のひとに、見られるのっていい気がしない。

お願いだからそんなに見ないでよ。
早く、早くまた俺だけの先輩に戻ってきて。

コートの中の先輩はなんだか遠いひとのように感じる。一番近くにいるのは大石先輩で。


だから、俺いつも見てられなくてそっとその場を離れる。


試合が終わってたら・・・
先輩はいつだって俺のところに飛んで来てくれる。

「おっチビ〜〜v」
勝利のVサインをしながらそのまま俺に抱きついてくる。

「エージ、重い・・・」
そう言いながら押しのける。
「酷い・・・」
捨て猫のような顔をされてちょっと俺は困る。
でもこれはいつものパターン。
エージはこれが俺が照れてるからってわかってるからまたすぐ抱きついてくる。

俺はふとその時まわりの視線に気付いた。
青学の黄金ペア。でも目立ってるのはエージの方で。

いま終わったばかりの試合の勝利者に皆が注目してる。


みちゃダメだってば!


考えるより先に体が動く。
俺はエージの腰に腕を回してぎゅーっと抱きついた。

「おチビ?」
「・・・エージは俺んだもん」
「・・・」

俺からこんなことするなんて(しかも人前で!)滅多にない。しかもエージの反応がないのがおかしいので恥かしかったがおそるおそる顔をあげる。

「エージ・・・?」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッおチビ〜〜〜〜〜〜〜!!!」
「わっ」

そのまま押し倒されてしまう。
「嬉しい!感激ッ!」
チュ、と頬に軽くキスされる。

「・・・みんな見てるよ?」
「いーじゃん、見せつけてやれば」
「・・・あっちで不二先輩が笑ってるよ?」
「えっっ!?」
あっち、を見ようとしたエージの腕を思いきりひっぱってこちらを向けて、自分も目一杯背伸びして。


「ウソ」


今度は俺から。
ちゃんと唇に。キスした。

俺は真っ赤になってその場を立ち上がった。




止めようとしたが、そのまま走りさるリョーマの後ろ姿を見送りつつ菊丸は呟いた。
「愛してるよ」




written by koo hiduki .....






うわ・・・むっちゃエセ王子・・・。(それだけかっ)



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