7/7―the Star Festival―



「たなばた?―――the Star Festival?」
「え?おちび今なんて言ったの?」
「the Star Festival. 七夕の意の英語だね」
「オッマエ、ホント帰国子女なんだなぁ〜、すげぇ発音イイじゃん」
「―――当たり前っス」

お、そうだ、waterって言ってみてくれよ。
桃城が面白がってそんなことを言う。
仕方なさそうに言ってやると、ホントに「わら〜」って聞こえるんだなぁ!とか関心されてバシバシ背中を叩かれた。

「痛いっス………馬鹿力」

言うんじゃなかった、と少し後悔。


「ま、とにかく。全国制覇祈願でしようってわけ?手塚?」
「まぁな」
「折角竜崎先生から笹を頂いたことだし。みんなで書こうじゃないか。はい、短冊」

1人ずつに短冊が配られる。
色取り取りのそれは蛍光色で―――なんだか目立つ。

「あと、飾り付けも重要じゃない?」
「折り紙とかあんのかなー」
「美術とかありそう。貰ってくる?」

男が―――しかも体育会系―――が寄ってたかって飾り付け。しかも七夕。
1年に一度の逢瀬を交わす二人の約束の夜のまつりごと。


「越前〜!おまえは何願うんだ?背が大きくなりますように?」
「そんなん願ってもしょうがないじゃないっスか。困ってないし」
「お、言うねえ」
「菊丸先輩は?」
「俺〜?えっとー目下赤点取らなくて済みますように」
「え゛!?」
「だってもーすぐ期末じゃん」
「忘れてたのにー!」


「そーゆー桃先輩どーなんスか?」
「俺か〜?たらふくメシが食えますように。―――あと、レギュラー復帰出来ますように」
「あ、桃先輩レギュラーじゃなかったんだっけ」
「…ふん」
「あ、おい、海堂テメッ、今鼻で笑いやがっただろ」
「…バカを笑って何が悪ィんだよ」
「あんだと、コラ。オメーの願いごとも見せろ!!」


『もっと強くなりたい』


「オメーバカじゃねえ。なりたいってのは願望っつーより欲望だろ」
「え?桃の頭でその違いが何か判んの〜?」
「エージ先輩、ソレはですねえ…………(詰)」
「願望は願い望むこと。欲望は不足を感じてこれを満たそうと望む心。大体の意味は同じだが、微妙に違う。欲望は生理的現象で、英語でいえばhopeとwantで…(※違ってたらご指摘くださいby作者)」
「乾、余計わかんにゃいんダケド…」
「ん?まだちっさく何か書いてある…?」
「テメ、バカ、見んな……ッッ」


葉末と仲良く出来ますように


「あっははははははははは!!何!葉末ってお前の弟のことだろ??」
「ウルセー」
「へえ…先輩、意外と弟思いなんスね」
「んなんじゃねえよ(怒)…てソコ!!何メモってやがる……ッ!」

見れば乾がノートを広げ何やら書き込んでいる。
海堂は真っ赤になって突っかかるが、乾はそれも楽しそうに笑っている。(乾海!?)


「で、結局越前は何を書いたの?」
「……秘密っス」
「秘密って言われると気になるよね(さっと短冊だし)」
「って、何時の間にーーー!!!」
「僕を誰だと思ってるの(微笑)」
「…………大魔王」
「何か言った?(微笑)」
「…………イエ」


『今年は勝てますように。
ついでに背も大きくなりますように


「勝つって、誰に?」
「さぁ」
「あぁ…手塚かな?」
「さぁ」
「ふふ、まぁいいけどね。僕ともまだ勝負ついてないから、忘れないようにね」
「もちろん?なんなら今すぐでもいーっスよ?」
「…大した自信だね。そういう強気なのも好きだよ」
「俺も、不二先輩の謎っぽいトコ好きっスよ?」

さらりと告白し合いつつ(公認不二リョなのか!?)、不穏な空気が二人を包む。
一触即発。



「なんだ…誰も全国制覇を願わないのか…」
「コイツらの場合は…それは願うことでもないんだろう」
「そうだな。手塚も早く怪我を治してくれよ」
「あぁ」
「じゃあ、俺はこれで決まりだな」

青学の母(たまご)、笑顔で短冊を飾ろうとする。


『全国制覇!
手塚の怪我が早く治りますように』

「大石…」
「これが今の俺の願いだから」
「すまないな、お前には本当に―――迷惑を掛ける」
「何言ってるんだよ、今更だろ」(さらりとブラック)
「う…、いや、本当にすまない」
「手塚もこれまで大変だと思うし、ゆっくり静養するんだ。また帰ったらよろしくな」
「大石…!」
「手塚…!」

じーん。

二人は見詰め合いながらお互いの苦労を労った(なんだかいい雰囲気な…大塚…?)



「もっと力がつきますように…あ、これ、タカさんっスかー?」
「うん、そう。もう今年で最後のつもりだしね。もっと力つけてかないと」
「タカさんは高校ではお寿司の修行するんだったよね」
「うん、そのつもりだよ」
「さすがタカさん、親孝行……」



そうしてみんなでわいわい言いながら、わっかを作ったりして綺麗に飾り付けもして、短冊を飾った。

その夜、男子テニス部の部室の前には大きな笹が飾られた。



帰り。

リョーマは桃先輩の自転車で送られて、ふと思ったことを口にした。

「織姫と彦星って雨でも会えるんでしたっけ?」
「いや、川が洪水になるから会えねえんだよ」
「そっか…」

昼間の雨はだいぶ上がっている。
自転車で帰れるくらいには。

―――だけど、昼間の雨。
あれではたぶん"川"は洪水だろう。

「会えるかな」
「会えるといいな」
「…俺なら泳いででも会いに行くけど」
「……溺れ死ぬんじゃねえか?」



願わくば、

織姫と彦星が会えますように



願わくば、

中学最高の思い出を、君たちに




written by koo hiduki .....






オールキャラでGO!あぁ、疲れた〜。
何が書きたかったの、空さん。…七夕終わってるし!



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