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What follows a dream ..... thanks 120003 HIT for noriko様 中学最後の夏が終わった、けれど彼らの夢は終わらない。 氷帝学園は中等部の上には高等部が存在していて、一貫制で文武両道を掲げる進学校である。 高等部のテニス部も全国レベルであり、この時期になると高等部顧問からレギュラーに連絡がいき、引退後もその実力を落とすことのないよう、高等部の練習に参加するよう通達される。 今年も跡部を中心に正レギュラーだったもの、準レギュラーであったもので受験をしない15名程に連絡が渡ったようだった。 一週間後、練習参加開始日も決まり、よりレベルの高い環境へ変わることへの期待と不安を胸に引退日を迎えた。 「3年間、お疲れ様です!」 鳳が感極まりつつ、激励した。 「おーう!長太郎!有り難う〜〜」 「普通お疲れ言葉っちゅーんは俺らにいうとるんとちゃう?」 「あたしもお疲れなの!一緒に引退!」 「まだこれからだけどな」 「・・・跡部君、その性格直さないと先輩たちに生意気だって思われるぞ」 「うるせえな。余計な心配してるんじゃねえよ」 は3年間ここで敏腕マネージャーとして役割を果たした。 影から部員たちを必死に支え、どんなに辛くても笑顔を振り撒いてきた。 挨拶を終えてから部室に向かい自分の荷物を持って家路に着く。 こんな風に皆揃って帰るのは久しぶりかもしれない。 「明日からは高校での練習かー」 「頑張らんとな。岳人、高校では負けナシやで」 「あったりまえじゃん!なぁ、明日はは来るんだろ?」 考え事をして歩いているは岳人の疑問に答えることが出来なかった。 「?」 忍足が肩に手を置き、こちらを向かせる。 「あ・・・、ゴメン!」 「なんや、考え事かいな。明日もそんなんやと、先輩にどやされるで」 「あは・・・うん、そうだね」 「?ほな、また明日、高等部のテニスコートでな」 は一瞬顔を歪めたが、すぐにまた笑顔に戻った―――。 翌日、放課後になってもう練習も始まろうというのにマネージャーであるはいつまで経っても現れなかった。 「監督」 「なんだ」 「は?」 「来れないという連絡が来ている。別にあいつはマネージャーだ。義務じゃない。練習が始まるようだ、いってこい」 榊の言葉に皆動揺したが、練習に参加しないわけにも行かないのでそのままそこはお開きとなった。 高校では見知った先輩たち以外にも沢山の強い面子が揃っているようで、当時部長をやっていた先輩が副部長で別の先輩が部長を張っていた。知らない顔。 「じゃ、今日は軽く準備運動してからラリーに入る。ストローク、クロスと2面に分けてレシーブ側は固定」 高校といっても練習内容は差ほど変わらない。変わるのは打球の重さや年の功から生み出されるのかテクニック。 正レギュラーは負けじと、準レギュラーも食らい着いてきてその日は初日ということもあり、難なく終了した。 「疲れたーー。侑士、帰りにマック寄って帰ろうぜ」 マックのシェイクが今半額で100円なんだよ、と嬉々として語る岳人に忍足は悪い、と断りの言葉を述べた。 「俺寄るとこあんねん。お先!」 「侑士・・・・・ってもういないじゃん」 バタンと閉じられた部室の扉に淋しさを感じつつ、岳人には忍足の『寄るところ』の検討が全くつかなかった。 向かった先は家。 何度か送っていった事があるので、道は知っている。 家の前に立ってインターホンを押そうと指を伸ばすと――― 「忍足?」 だった。 「。何で今日来いへんかったん」 「それは・・・」 が口篭もると忍足は詰め寄った。 戸惑って持っていた参考書がの腕から落ちる。 「すまん・・・」 謝りつつその参考書を見て忍足は固まった。 「これ・・・」 「・・・・・・」 『高校受験 数学』 「受験、するんか?」 「うん・・・もっと英語教育の進んだ学校に行こうと思って」 「英語?」 「通訳になりたんだ、あたし」 忍足と、また皆と頂点を目指すのも夢だった。 高校でも一緒に目指していきたかった。 でも通訳になりたいという夢も本当だ。 担任に相談を持ち掛けた時に、氷帝よりももっと留学といったような設備が整っているS高校を薦められた。 迷った。 どちらも捨てられない夢だった。 「それ、皆知ってるんか」 「監督には・・・昨日、ちゃんと報告した」 「知らなかったのは俺らだけかい・・・!」 「忍足・・・ゴメン、でも言えなかったんだよ」 最後まで迷ってる自分がいた。 皆と離れたくない。 離れ、たくなかった。 「俺ら仲間やろ」 「・・・・・・」 「何で一番に言うてくれんのや?」 「・・・だって・・・」 「離れたくなかったんだよ・・・!」 は泣きそうな声で言い、その場にしゃがみ込んだ。 その声を聞いても悩んでいたことを知った忍足はしゃがみこんだを立たせ、そのまま自分の腕に閉じ込めた。 「忍足?」 「、好きだ」 「・・・へ!?」 乙女の台詞とは思えないような告白されているのに対しての返答。 それほどは戸惑っていた。 「本気やで」 忍足はモテる。 いや忍足だけじゃない、テニス強いのは顔がいいのが多いからそいつら皆モテる。 けれどこれだけ近くにいてもは一度も彼らを恋愛対象として意識したことがなかった。 抱き締められている腕が男性を感じさせる。 「わかんない・・・」 「え?」 「だってあたし一度も忍足のことそんな風に考えたことなかったし!」 ぐさっ。 何気に酷い一言を飛ばしつつ、は全くの天然。 (岳人も顔なしやな・・・) 相棒の天然バカ(酷)を思い出しつつ、忍足はなんとかダメージから踏み止まった。 「ほな、今から考えくれればえーわ」 忍足は顔を真っ赤にして今にも倒れそうなをとりあえず腕から解放する。 参考書も返して、フラフラと自分の家の玄関に向かうを見送った。 「」 フラフラな足取りで名前を呼ぶと、は振りかえって何?という顔つきで見た。 忍足は眼鏡を外して、の肩に片手を置くと唇に軽くキスした。 「な・・・っ」 「また明日な」 にかっと爽やかに笑う忍足を見て、は震えた。 「何さらすんだ、アホーーー!」 「アホは酷いなぁ」 「うるさい、バカ」 さらに真っ赤になりながら、はどすどすと家に入っていった。 卒業まで、あと約半年――― written by koo hiduki ..... …えーと。この2人って。出来あがってないよね(死) 多分このあと、受験終わったと同時くらいに「合格おめでとさん。・・・もうえーよな」とか言って 襲われちゃうんだと思いまーす…(希望的観測) 続きも書けたら別物として書くかも…N嬢よ、こんなんでゴメン(土下座) |