ジリリリリリリリ・・・

「ん・・・まだ眠・・・」


午前6時。
7時から始まる朝練の為、今日からは早起きをしなければならなくなった。

「今何時・・・」

ボーっと目覚まし時計を手に取ると時計は6時3分くらいを指している。
は数分気が遠くなったような気がした。

そしてガバっと起きあがる。

「そうだっ、皆が来る前に行って部室の掃除をしないと!」

そう、昨日、皆がいない時でないと出来ない!と悟ったは今日だけはさらに早起きしようと決めていた。
恋するオンナは強くなる。
は早々に制服に着替え始めた。





SECRET ☆ LOVE 4








「うぅ・・・寒」

春とは冬明けすぐの季節だ。
まだこの時期の朝はすごく寒い。
太陽もまだまだ顔を出そうとはしていなかった。

は大石から貰ったスペアの鍵で部室の中に入った。

すーっと冷えた感覚がの背筋を這う。

「うぅ・・・ここで頑張って、しゅーちゃんにいいとこ見せるんだッ!」

は気合を入れなおして着替えた後、まずは掃き掃除から始めた。
まだ誰も来ていないので荷物もなくさっさか掃ける。
ゴミ袋にゴミと思われる菓子の袋やよくわからない袋、コップなんかを次々にゴミに捨てていく。
ロッカーの中までは出来ないので、せめて綺麗に閉めておく。
その後、机の上を拭き掃除をして、真中にぺん立てだけを置いた。椅子も不要だと思われるものは横へたたみ、きちんと机の下にいれる。

そして最後に棚の整理に取りかかった。

いつのだかわからないようなもの、使えるものなどを仕分けをする。家から持ってきた箱を使い巧い具合に収納していく。

「えっと・・・」
見ながら足りないものを側のメモ用紙にメモっていった。
「うーん、こりゃ今度買い出しに行かないとだなー」
知らず、一人であることからか独り言が増える。
だがは片付けに没頭した。




ガチャ。

と部室の扉が開くと同時くらいには棚の整理も終え、片付け終わり休憩してから朝練の準備に取りかかろうと思っていた。

「あれ・・・ちゃん?」

一番最初に来たのは大石副部長だった。



「あ、大石先輩ー!オハヨーゴザイマスー!!」
はこの上ないくらい元気に挨拶を言った。
「おはよう。・・・わ、綺麗になってる」
「そうですよー。だって昨日見た時から汚くて気になってたんですもん!朝早起きして頑張っちゃいました☆」
「うわぁ・・・すごいね。ご苦労さま」
「先輩も早いですねー。大抵一番最初に来られるんですか?」
「うん、そうだね。部室の鍵持ってるのは俺と手塚、だからね」
「毎日こんな時間に?スゴイですねえー。あ、着替えますよね?私、ゴミ捨ててきちゃうんで。失礼します」

ぺこ、と軽く頭を下げてはゴミ袋(実に2袋)を抱えて外へ出た。

「うーん、早起きもいいもんだなぁ」

今までしたこともないような時間に動く気持ち良さには満足したように息を吸い、元気に焼却炉を目指した。















「ちーっす」
「うぃーっす」

が焼却炉から戻ると人数も増えていた。
時刻は6時50分。
そろそろ朝練が始まる。

ちゃん、お疲れ」

既にレギュラージャージに着替えた大石先輩が話し掛けてくれた。

「あ、大石先輩。朝練で、私がやることって何ですか?何か準備しとくものとかってありますか?」
「うん、そうだなぁ―――コートの整備や、練習準備は1年生にやらせるから。準備するものは特にないかな。そうだ、明日からランキング戦が始まるんだよね。それで、表を作らなきゃいけないんだけど・・・頼んでいいかな?」
「もちろんです!でも―――あの、ランキング戦って・・・」
「あ、ゴメン、まだ説明してなかったね。校内ランキング戦って言って、定期的に行われるんだけど。4ブロックに部員を分けて各ブロックで試合をするんだ。多く勝った各ブロックの代表が次のレギュラーになる。今回のは次の都大会のレギュラーを決める大切なものだから・・・みんな気合入ってる筈だよ。期待の新人もいるしね」
「え?誰ですか?・・・もしかして越前くんですか?」
「うん。このランキング戦は2・3年生のみで試合するんだけど―――越前は異例の参加。それほど手塚も、竜崎先生も期待してるんだよ」
「へえー・・・越前くんスゴイんですねえ」
「残念ながら、俺は同じブロックじゃないんだけどね。あ、表は手塚か竜崎先生が持ってるよ。模造紙は―――」
「部室の隅にあったやつですか?」
「そうそう。じゃ、それ使って。そろそろ始まるから俺もいくよ」
「はい!頑張ってください」




「全員集合!ランニングの後コートに入って軽くラリーを行う!1年は球拾い!越前は練習に加われ!以上だ!」


手塚部長の声がして、青学テニス部での1日目の朝が始まった。








ランキング戦―――今年は波瀾が予想されると専らの噂だ。
そうせいなのか、テニスコートの中はこれ以上ない熱気に包まれた。



はふっとそんな雰囲気に顔を綻ばせ、試合表を作るために部室に戻った。






















さて。

そんな訳で大分順調そうに見える、のマネージャー業。
しかし、そこは青学1のモテ男が集まるテニス部。女子のマネージャーが入部したらしい噂はすぐに全校生徒に(というより女生徒)広まった。
これまたどっかの漫画のようだが、青学には侵してはいけないとされていたルールがあった―――。
手塚親衛隊やら不二さまを愛でる会(爆)やら黄金ペアファンクラブ・・・。ともかくしつこいようだが、青学レギュラーは揃いも揃って顔がよく彼氏にしたい生徒の1〜10までは彼らで埋まる。
(手塚・不二・菊丸・大石・海堂・桃城・乾・越前・河村・・・・・・やべ9人しかいない。っていうかリョーマはまだか。じゃ荒井とまさやんで/ェ?)

「ちょっと!これはどういうことなの!?」
「・・・とかいう新入りのことでしょうか?」
「そうよ!これは・・・!不二先輩親衛隊長を呼んで!」

・・・とまぁ各ファンクラブの隊長が手を結んで動きだしたのである・・・。
情報の早いこと。







!オハヨー!!ちょっと、マネージャーはどうなった?」
「あ、蛍。おはー。順調よ☆」
「え?じゃぁ本当になれたっていうの??」
「うーん、まだ正式ではないんだけどね。もうほぼ正式と思って間違いないでしょ!」
「いいなぁ。もうすぐランキング戦だしね・・・あたし、見に行く」
「うん、私のマネージャー姿も見てってよね」
「からかいにいったげるよー!」







さん」



蛍とすっかり盛り上がって話をしていると、クラスメートの・・・名前思い出せないが・・・女生徒が話しかけて来た。

「あの、廊下で。先輩たちが呼んでみるみたい・・・」

「え?先輩?」

テニス部の―――だろうか?それにしてはこのクラスメート怯え過ぎ・・・。
なんだっていうんだろう?

「まぁーいっか・・・ゴメン、蛍ちょっと行って来る。あ、えっと―――ありがとっ」

敢えて名前を適当に誤魔化し、は席を立った。


クラスメートのこが少しだけ震えていた。


























どんっっっ

は押されてその場に尻餅を付いた。


先輩―――というのは男ではなく女で。が何か言う暇もなく屋上まで連れて来られた。


「・・・何するんですか?」

はキッと主格らしい真中にいた先輩を睨みつけた。

「ちょっと聞いたぁ?『何するんですか?』だって!!アンタ自分のしたこと分かってんの!!??」

さっぱり分かりません。
ってここで正直に言ったら間違いなく殺されそうな勢いだったのでは黙ってた。

「アンタッ、なんて手塚様を言い包めたか知らないけど、いぃ!?この学校にはレギュラー不可侵条約っていうのがあるのよ!!レギュラー陣には誰も手を出しちゃいけないの!!みんなの手塚様なのよ!!」

どうやらこの先輩は手塚部長のファンらしく、さっきから手塚部長を贔屓している。

「そうそうっ!みんなの不二様なのよ」

今度は不二先輩のファンか。
ってことはライバルかーなーんて呑気には思っていた。
は別段怖いとかも思うこともなく、ただただ先輩たちの言うことを聞き流していた。



「・・・それで。先輩たちは、私にどうしろっていうんですか。お言葉ですけど、その不可侵条約というのを、私侵しているとは思えないんですけど。別に誰かと付き合い始めたわけでもないんですから。テニスが好きで、テニス部に入るのがどうしてダメなんですか?」

「生意気言ってんじゃないわよ!どうせ、レギュラー目当てなんでしょっ、見え見えなんだから!」

・・・まぁ実際そうなんだけど(笑)
しゅーちゃん目当てで入ったようなもんだしさ。

でもさ、そんなのアタシの勝手でしょ?
ひとの恋路を邪魔しないで欲しいんですけど・・・?


「・・・アンタたちに何がわかるっていうのよ・・・。この2年間・・・」

どんな思いで。
私が。

しゅーちゃんの彼女になることだけを夢見て生きてきたのに。



「あのですねえ!そう思うんだったら、先輩たちも何か努力すればいいじゃないですか!不可侵条約とか言ってますけど、全員が・・・そう、そこの先輩の場合手塚先輩に近づきたくて仕方ないんでしょ!?そんなバカみたいな条約なんてあるからいけないのよ!好きなひとの側に少しでも側にいたいって願うのが当たり前のことでしょ!?努力することがそんなにいけないことですか?私はそれでテニスだって覚えたし―――先輩たちも私なんかに文句言う時間があったら努力しなさいよ!」

サン、仮にも先輩に対して言い過ぎかも・・・?

しーんとなった先輩方をキッとが見た。


「な、何よ・・・っ。やっぱり男目当てなんじゃないの!」
「そ、そうよっ、一体誰をたぶらかすつもりなのよ?」
「たぶらかそうとなんてしてません!」
「嘘!アンタみたいな悪女―――・・・じゃぁ、今私たちの前で言ってご覧なさいよ!アンタの気持ちってやつを」



え。

そんな。



はどうしたものかときゅっと口を結んだ。


ドウシヨウ―――


助けてしゅーちゃん・・・!


























は、俺の為にテニス部に入ったんすよ」








は?









誰・・・?


気付いたらはその誰かの腕に抱き締められていた。











「え、越前くん・・・っ!」
「ちょっと、誰よ」
「あのこよっ!1年生なのに今回特別参加でランキング戦に参加するっていう・・・!」

情報が早いですね、みなさん。


「俺はまだレギュラーじゃないしさ・・・と俺付き合ってるんだよね。それって先輩たちがどうこう言うことじゃないよねえ?」

ニヤ。

とリョーマは笑った。


男子テニス部員にはてんで弱い親衛隊のみなさま。
ここはリョーマの顔を立てる、ということでとりあえず去っていった。


後に残ったのは、リョーマと
屋上が急に静かになった。


は開いた口が塞がらない。




?おーい」

はっとしてはリョーマに叫んだ。

「ちょ、ちょっと!どういうつもり!?誰がアンタと付き合ってるてええ!???いつからよ!!」
「俺とが。今から」
「名前気安く呼ばないでよ!っていうかなんでアンタここにいるわけ!?」
「アンタじゃなくて越前リョーマ。そこで寝てたんだよね。そしたらどっかで聞いた声がするからさ。助けてやったのにその態度あんまりじゃない?」
「助けてくれなんて頼んでないわよ!」


「冗談はさておき」

冗談だったんかいっ!
と心の中で思いっきりツッコミを入れる。

リョーマは昨日堀尾とカチローが話していたことを思い出していた。
レギュラー陣のこの学校への影響度を。
マネージャー業の厳しさは仕事の内容だけではないことを示していた。


「もーっ、なんで私が越前くんと付き合わなきゃなんないわけ?最悪!バカッ」

いーっだという顔をしては屋上を出て行った。




「これで終わればいいけどね・・・」

これで納まるとはとても思えない。

「なんで俺あんなヤツのお守りしなきゃなんないんだよ・・・っ」




written by koo hiduki .....



>>>



・・・・・・・・・・・・・・・・だから、これ、リョーマドリじゃないよ?(爆)展開上デス!!!
ここまで不二先輩出て来ないと複雑だ;ドウシヨウ。まーでもこのリョーマと付き合っている
ということを打破する程の今後の動きを主人公チャンに期待するという方向で。
っていうか長いなぁーW話。これ以上は重いかも、とも思って切りマシタ。
この後少し決まってるんだけど・・・書きたい!なんかでも楽しんでますネ、僕。
文章途中にツッコミとか入れたり会話調になったり・・・。真面目に書けってカンジ。
たまにはいいかなってことで!・・・でもWはあんまり出来よくないな。

あ、レポート書いてないことを今更思い出したり(死)



BACK