「優勝!青春学園中等部!!」

歓声が、聞こえる。

場内に響き渡る青学優勝の言葉。



歓喜が中心に舞う。





SECRET ☆ LOVE 10








タッタタッタタタタ・・・っ

「桃ちゃん先輩!タカさん!急いで!」
ちゃん、桃も―――抜け出したりして大丈夫なのかい?」
「だって先輩!アレは皆で迎えなくっちゃ!」

「「青学の優勝!」」

と桃の声がかぶる。
三人はリョーマと不動峰の試合が行われているコートに急いだ。

「あ、右っスよ!」

右に抜けてそこに見えるのは―――




「「「!」」」



「ちょ・・・っリョーマ!?」

そこで試合している筈だったリョーマはベンチにいて、しかも、右目がぱっくり裂け血が溢れ出していた。

「桜乃ちゃん!リョーマ、どうしたの!?」
「あ・・・ちゃん。どうしよう、リョーマ君。ラケットが・・・ラケットが当って・・・」
「ラケットで切ったの!?」

がコートを見るとリョーマのラケットは見事に二つに割れていた。
桜乃は今にも泣きそうな顔をして心配そうにリョーマを見ている。

「どうしよう、ちゃん」
「どうしようもないでしょ・・・」

もう!何でマネージャーはコート内に入れないのよ!

は苛立ちながらもその様子を見守った。



大石先輩や手塚部長が何か十分とか言って・・・


その後、リョーマは再びもう一本のラケットを持った。



「って・・・リョーマまだやる気なの!?」

は少し声を張り上げてコート内のリョーマに声を掛けた。

「大丈夫だよ。十分で終わらす」
「・・・言っても聞かないって顔だね。・・・頑張って!」

は少し心配ではあったが負けたくないリョーマの気持ちも判るので溜息をつき応援の言葉を掛けた。
ふと見ると先輩たちもすごく心配そうに見ている。特に、大石副部長なんか。
気がやさしそうなひとだし・・・。

「大丈夫だ、。越前は勝つ」
「桃先輩・・・」
「こんなとこで負ける器じゃねーよ」

にかっと笑う先輩を見て。

ああ、そうだ。

リョーマは負けない。

は都大会優勝を確信してコート内のリョーマに目線を移した―――。


























『優勝!青春学園中等部―――』



場内に響き渡るアナウンスの声を、忘れることが出来ない。
終わってからもはまだ歓声の中にいるようだった。


まだ、全国への一歩だけれども。

それでもこの優勝は嬉しい。



マネージャーやってよかったーっと思える一時であった。







「・・・と思うわけよ」
「何ソレ」
「つまり、まぁ不二先輩と出会えてよかったなぁって思うってこと」
「意味わかんないし」
「でもあれだな、他人の試合見てるとちょっと自分もやりたくなる」
「・・・、経験あんの」
「多少ね」
「嘘だね」
「何よ」
「多少、じゃなくてかなりあるでしょ?」

じーーーっと真剣に問いただしてくるリョーマは今目の治療を終えて会計待ちしているところだった。
と竜崎先生、それに孫の桜乃も一緒である。
ホントにコイツ怪我してんのか!?ばりに元気にしゃべるリョーマを、それでも見るとその眼帯は痛そうだった。


「ホントに多少だよ。だって小6の時にやっただけだもの」

あ、小5の終わりからだったかなー?とは過去を遡る。
そして不二先輩との出会いも思い出してはくすっと笑った。


たった一年間。

たった一年間やっただけだという。


もしかしたら上手いと感じたのは気のせいだったのかも・・・とリョーマは思うことにした。


再び竜崎先生の車に乗ってからリョーマはに声を掛けた。


「もう、やんないの」
「何を?」
「テニス」
「うーん・・・別にルールとかも判るしある程度打てるから。もう十分」
「強くなりたいわけじゃないんだ?」
「うん、そーかな。趣味でいいかも。なりたいものは別にあるから」
「へえ・・・何?」
「ナ・イ・ショv」

今語尾に絶対ハートマークがあった・・・!

まぁいっか、と呆れつつもう一回相手して欲しいなーとも思いつつ。
車は急に止まった。

「先生?」
「リョーマとはココで降りるんだよ。そこ、覗いてみな」


“?”印を頭に浮かべながらもリョーマとは先生の車から降りてそこ、と指された場所を覗いた。

「お寿司やさん・・・?」

ガラガラーっとリョーマは扉を開けてガラガラーっと再び閉めた。

「リョーマ?何やってんの?」
「別に・・・」

再び今度は中にいる人間がガラっと思いっきり扉を開けてリョーマの手を引いた。
と、それはよくみたら河村先輩だった。

「ホラ、越前入って。ちゃんもどーぞ」
「え、ここって・・・」
「うん、俺のうちだよ。ゆっくりしてってね。はい、お茶」
「あ、どもっス」

お茶を受け取ると主役(?)なリョーマも来たということで乾杯した。(お茶ですけどね)



はくるっと見回して、席につこうとした。

「不二先輩!隣いーですか?」
ちゃん。いーよ、どうぞ」

まるで自分のために空いてるとしか思えない不二先輩の隣の席にちゃっかり座って、するとその隣の河村先輩も来てお寿司を持って来てくれた。

「あ、ありがとうございます。タカ先輩。腕、大丈夫ですか?」
「ああ、うん。もうだいぶ痛みも引いてきたかな」
「よかった。でも暫くは練習控えてくださいね」
「そうだね。というかホントすごい球だったよ。俺もまだまだ負けてられないなぁ」
「そうですねー。まだまだみんなには強くなってもらわないと!目指すは全国ですから!」

は勢い込んでいくらを口に放った。

「あ、お寿司おいしーいv」
「うちの寿司は自慢のネタ使ってるからね」
「あれ?不二先輩、何ですかそれ?」

見れば不二は一人で巻き寿司を食べている。
あんまり食べる印象のない先輩がよく食べている―――緑色?

「わさび寿司。食べる?」
「えっ・・・あたしわさびダメっス」
「不二は辛いもの好きだからなぁ」
「えええっっそーなんデスか!?」
「うん。甘いものより辛いものが好き、かな」

これは調査不足だった!
というかでも、わさびだけで平気で食べられる先輩の味覚ってちょっとワカンナイ・・・(汗/笑)

ちょっとソレって好きなものが皆と違うから思いっきり食べられるってこと!?
いいなぁ〜〜(そういう問題じゃありません)


しかし、同じことを思う人間もいるらしい。


「ふーじっ♪あれなーんだ」
「え、何?」
「もーらいっ♪」

「あっ!エージ先輩、それわさび―――!」

ふと見ると菊丸が不二のわさび寿司を口の中に―――いれてしまった。止める間もなく。

「かりゃーい〜〜〜」
「先輩、お茶お茶っ」

すかさずお茶を急いで渡すとそれを飲んでもまだ辛いらしくてエージ先輩はしばらく悶えていた。
苦しそうに不二先輩を恨めしそうに見た。

「不二、何食ってんだよ〜〜」
「わさび寿司だけど?」
「不二の味覚って・・・」
「・・・あ、エージ先輩、私の寿司少し食べますか?ウニは大好きなので譲れませんが」
「ホント!?やったー。じゃ穴子貰ってい?」
「どーぞ」

エージ先輩が嬉々として穴子を食べている。

「エージにあんまりものあげると懐かれるよ(笑)」
「エージ先輩って猫みたいだしね」
「そう。まぁいうなれば単純?」
「融通が利きそうでいいっスね」
「不二もちゃんも何滅茶苦茶言ってるにゃ〜〜」
「あは、スイマセン〜v」



暫くして手塚と大石は一旦学校に戻ると言って席を立った。

「あ、先輩たち、お疲れ様です」
、あいつらのことをよろしく頼むな」
「はい!任せておいてください」
「じゃ、サン、よろしくね」

は二人を店の前で見送ってから再び扉を開いた。

「この特製ちらし、うめーっ」

見ると机の中央にちらしが置いてあって、皆でそれをつついている。

「あーっ!私にも下さいよ!っていうか桃ちゃん先輩食べ過ぎ!」
「足らなねーな、足らねーよ」
「もうないじゃないっスか!ちょっとくださいっ」

は桃の山盛りに盛られているちらしからしゃもじで自分の皿に盛った。

「あっ、ちゃん、そりゃねーよ」
「だって、私も食べたいしー」
「仕方ねーなぁ」
、食い意地張り過ぎ・・・。太るよ」
「リョーマ・・・一言余計よ」

はリョーマをがんっと一発殴ってからちらしにありついた。
特製、とつくだけあってホントにおいしい。
あっという間に全部なくなってしまった。(さすが育ち盛り)












全部食べ終わった後、今度はタカさんの部屋でゲームをすることになった。

「あ!あたし、そろそろ帰ります!明日の課題がまだなんで。後は皆さんで楽しんでください」
「え?帰っちゃうの〜?お疲れだよーん」
「お疲れでーす!全国まで、頑張りましょーね!おじさま、ご馳走様でした。じゃ、お先失礼しまーす」
「お疲れー」


ガラっと扉をあけると夕方にさしかかりの頃でまだ外は明るかった。
あまりの眩しさには目を少し細めた。

皆は強い。

はいつか全国の頂点に立つことを強く思って、また一歩を踏み出した。




written by koo hiduki .....



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菊丸:「えー…皆この夢小説を読んでくれてどうも有り難う!」
不二:「管理人に代わって今回は僕たちが後書きを書くことになったよ」
菊丸:「っていうか、何で?」
桃城:「あ、伝言貰ってるっスよ。『随分前に書いた為後書きに何を書いていいのか
    判らないので皆に託します』て書いてあるっス」
不二:「正直に逃げたかったって言えばいいのに…まだまだだね」
越前:「不二先輩、何ひとの台詞取ってるんスか」
不二:「いいじゃない、ちょっと言ってみたかったんだよ。手塚!そんなとこにいないで
    何か言ったらどう?」
手塚:「一体何を言えばいいのか…」
大石:「何でもいいんじゃないか?例えば…さん、いつも読んでくれて有り難う(爽やかににっこり)」
菊丸:「何大石だけ目立ってるんだよー。ずるいぞー」
桃城:「ところで、今回の寿司はうまかったよなぁーまた食いたいっス」
河村:「いいよ。桃、いつでもおいでよ。ただし、今度は金払ってな」
桃城:「ええっ、マジっスか!?そりゃないっスよ〜」
河村:「桃は沢山食べるからうちのネタがなくなっちゃうんだよ(苦笑)」
海堂:「食い過ぎなんだよ、バーカ…」
桃城:「何だと、コラ」(乱闘モード)
不二:「二人が喧嘩を始めてしまったからこの辺で失礼するよ。是非、また来てね」
菊丸:「また遊ぼうにゃ〜v」
手塚:「桃城、海堂!お前らグラウンド20周だ!」
不二:「手塚…もっとましなこと言えないの?」
大石:「じゃ、また会うの楽しみにしてるよ。」
手塚:「あっ…ちょっと待て…!」

強制終了(部長憐れなり・笑)



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