特製野菜汁



レギュラー陣に集合がかかった。
乾先輩の特製野菜汁を賭けてラリーをするらしい。

特製ジュースとかいったってスゴクまずそお・・・
不二なんかは上手いヨとかいってるケド不二だからそこはあまり信用できない。
海堂なんかはスゴクまずそうにしてたし―――一体何が入ってるんだか。

でも相手悪いよなー。相手が不二とかだったら良かったのに。
オレの相手は愛しい恋人だった。でも絶対負けらんない。
それにおチビちゃんがあのジュース飲んでるトコちょっち見てみたいしネ♪

「次は越前VS菊丸だー」
誰かがそんな風に叫んでる。まぁレギュラー陣のやることっていつでも注目のまとってカンジだけど。
加えて、唯一の一年レギュラーである越前リョーマへの興味、といったところか。

「エージ。次。オレたちの番」
おチビちゃんがあの自信に満ちたカオでゆう。 「ぜーったい!飲まないからなっ」
オレはコートに入るおチビちゃんに一言告げる。
「遠慮しないで。うまそーっスよ、菊丸先輩」
おチビも負けずに返してくる。あーなんてカワイイんだろ。

「GO!」
乾がボールを投げた。
「おチビちゃんだけには負けらんないな〜」
ボールを上手く返す。
「ほいっと」
うん、コースはまあまあ。でも相手がおチビだから気を抜けない―――


--------------省略。


おチビが股抜きショット(しかも王道の!!)で返すからあせったけど、なんとか・・・
「おチビちゃん・・・もう5球しのいだよvv」
オレ、思わずにやけてくる。

「やーい。オレの勝ち!!乾ーっ!たーっぷりおチビに特製汁を・・・あてっ」
おチビが打ち返したボールがオレのアタマに命中する。

おチビってばプライド高いんだから・・・

それから乾からコップを渡されてしばらく凝視して、おそるおそる飲んでいる。
一口。
「くはーっ。ぺっぺっっ」
おチビちゃんはこれでもかってくらいのまずそうなカオをして吐き出さないように頑張って飲んでる。
あーそんなカオもカワイイ。

「おいしい?」
オレ、おもしろくてつい聞いちゃった。構いたくてしょうがない。
おチビちゃんはキッとにらんでくる。
「それ、嫌味?・・・エージに負けるなんてっ!」

ジュースはあと半分。

「ホラ。早く飲んじゃいなって」
でも笑いがとまんない。だってあのおチビちゃんが×ゲーム受けてるんだよ?
こんなことって滅多にないんじゃない?

覚悟を決めたのかジュースを一気に飲み干している。
「・・・エージ?」
「にゃにー?」
おチビちゃんはコップを片手にこっちをじっと見ている。

「エージにも、ちょっとだけこの味分けてあげるねvv」
あの何者にも臆さない不敵なカオ。

え?
わけわかんないまま、おチビのカオが近づいてきて―――キス★
おチビからキスしてくれるなんて、嬉しいことなんだけどこの味は。
甘いとゆうより、野菜味の奇妙な味。

「わっ。まず・・・」
オレ思わずせっかくのおチビからのキス拒んじゃった。

「ふーん、へー。やなんだ、オレからのキスじゃ」
分かってるクセにわざとそんな意地悪いことをゆう。そのままスタスタと歩き出してしまった。
「ちょっ・・・おチビちゃんっ」
オレが慌てて追いかけるとおチビはとりあえず水道で口の中をすすいでいるようだった。

やっとあの味から少し解放されたような―――ちょっとすっきりしたカオになっている。

すっきりしたからか可愛らしい笑顔でオレの方へ走ってくる。
「おチビ?・・・ん」
そのまま抱きつかれてもっかい降ってくる、リョーマからのキス★
そして―――

「次は絶対負けないからね!!」
そう宣言する。次があるのかどうか―――
二度とあれを賭けたくないような気もするが。
愛しの恋人からのキスの余韻にしばらく酔いしれていると、
「エージっ、早く!校庭走らされちゃうよ!」
と呼んでいる声が聞こえる。

オレたちはまたコートに戻った。



BACK